地元の葬儀社の素敵な心遣い

90歳を越えて亡くなった祖母の話です。祖母は亡くなる直前まで意識だけは正常で、酸素マスクをつけながら筆談で言葉を残しておりました。以前から自分の葬儀に関してもシミュレーションしており、「そんなに人を呼ばなくていい」「〇〇と〇〇には声をかけなくていい、もう自分の事も分かってないから(痴呆)」と、葬儀参列者の指定までしていました。
部屋の服や物についても、「これは〇〇(次女)にあげるから持っていきなさい」と、病気でもないのに、常に死を覚悟した生活をしていました。
実際の葬儀もこじんまりと行いました。家族葬ではありませんが、本当に身近な人、近い身内くらいしか声をかけませんでした。地元の葬儀社に依頼しましたが、その葬儀担当者がとてもプロフェッショナルなおじさんで、司会から納棺まで全て一人で行いました。その方が親身とない、「おばあちゃんもあの世でまたお嫁に行くからね」と、死に装束を白無垢に見立て仕上げてくれ、皆、感動致しました。システマティックで豪華な葬儀もありなのでしょうが、最期の旅立ちのイベントとして家族で作り上げるお式もありなのだな、と考えさせられました。